企業PR動画や、サービスのイメージ映像、結婚式のムービー、動画コマーシャルなど、映像や動画を見かける場面は年々増えています。
これらの映像制作には、一体どれくらいの時間や費用がかかっているのでしょうか。

映像制作の流れと、必要期間や費用について解説していきます。

映像制作の流れ

映像制作は3つの大きな流れで進められます。

それぞれどのようなものなのか、簡単に説明します。

企画・構成

企画とは「どんな動画を作るのか」を決めることです。
何のために、誰に向けて、どんな動画を作るのか、検討して方針や内容を決定します。

構成は「どのように見せるのか」を具体的に決めていくことです。
台本やキャスティング、ロケ地などを検討し、映像制作の指針を固めます。

企画と構成は同時進行でおこなわれることが多く、「この人を使いたい！」というモデルや演者のキャスティングありきで話が進むこともあります。
ただし、構成の変更により企画がぶれることが無いように注意しなければなりません。

この「企画・構成」は、主にお客様と映像制作会社が相談しながら進められますが、お客様から「こんなかんじの映像がほしい」と丸投げすることも可能です。
この場合は映像制作側が企画・構成をおこない、お客様に確認を取りながら主体となって進めていきます。

撮影

撮影は、文字通り映像を撮影することです。
企画・構成で決めた内容に沿ってビデオカメラを回して映像を撮ります。

撮影場所が1ヵ所であれば1日で撮りきることがほとんどですが、2ヵ所以上の撮影場所で撮影を行う際には別日を設けることもあります。

撮影は意外と時間がかかります。
たった1分のCMを撮影するのにも半日から1日かかります。

出演者のヘア、メイク、スタイリング、撮影環境のセッティング、機材の準備、打ち合わせ、リハーサルなど、やることが沢山あるのです。

お客様も撮影現場に同行し、映像をチェックしてイメージ通りになっているかどうかチェックいただくことが多いです。

編集

撮影した映像を、動画編集ソフトを用いて編集します。
映像は長めに撮ったり、何パターンも撮ったりするため、必要部分だけを抽出してつなぎ合わせます。

つなぐ際スムースにつなぐためのトランジションを入れたり、テロップを入れたり、音声を吹き込んだり、BGMを流したりする作業も含まれます。

編集が完了した映像をお客様にお送りし、チェックいただきます。
ここで修正すべき点があればご指示、ご要望を承ります。

修正作業が完了しましたら、またお客様へ提出します。
これを何度か繰り返し、お客様からOKをいただいたものを正式な納品物として映像が完成します。

映像制作に必要な時間（期間）

映像制作に必要な期間は最短で1週間程度から、長いと数ヶ月かかります。
上記の3つ（企画・構成→撮影→編集）の流れで制作すると、どんなに短くても1週間程度はかかってしまいます。

ものすごくタイトなスケジュールを組んでも3,4日が限界でしょう。

仮に企画・構成が1日でまとまったとしても、当日中に撮影というわけにはいきません。
準備も用意も間に合いません。翌日に撮影、というのもあまり現実的ではないでしょう。

撮影には半日から1日がかかります。

編集に関してはその内容や映像の長さによって必要時間が変わりますが、パパっとできるような作業ではありません。

映像制作にかかる時間（期間）は、その映像の種類や内容によって異なります。
目安としていくつか例をご紹介します。

例１：プロモーションビデオ

企業、サービス、商品、求人、ブランドなどのプロモーション映像制作は、半月～2ヵ月ほどで制作できます。
企画・構成の中で、お客様と映像制作担当の打ち合わせもおこなう必要があり、これが1回で完了するケースは稀です。

通常、2,3回は予定を合わせて打ち合わせを進めていきます。
そのため、企画・構成だけで1ヵ月以上かかることは珍しくありません。

撮影自体は1日、編集に数日かかるイメージになります。修正が複数回になるとそれだけ制作期間も延びます。

例２：イベントやセミナーなどの映像

イベントやセミナーなど、当日の様子を撮影して編集するタイプの映像制作は短期間でおこなわれます。

事前打ち合わせをおこなう場合も1,2回程度で、撮影はイベント期間中やセミナー当日のみとなります。（舞台裏を撮影したい場合はこの限りではありません）

編集にかかる時間はその動画の内容や長さにより変動しますが、数日～1週間程度で仕上がるケースが多いです。

また、特殊なケースで言うと、結婚式のエンディングムービーは当日中に編集して披露宴が終わるタイミングまでに映像を仕上げます。

映像制作の費用

映像制作にかかる費用はピンキリです。
打ち合わせにかかる時間、カメラの数、スタッフの数、演者の数、用意すべき小道具、ロケ地やスタジオの使用料などによって金額が大幅に変わるのです。

ここでは純粋に「企画構成、撮影、編集」のみにかかる費用として、大体の目安をご紹介します。
（演者さんへのギャランティやロケ地の使用料などは含みません）

・プロモーションビデオ
映像制作会社：30～100万円
個人のクリエイターや個人事務所：15～50万円

・イベントやセミナーなどの映像
映像制作会社：20～80万円
個人のクリエイターや個人事務所：5～20万

やはり大きな企業に発注すると高額になります。
個人のクリエイターや、個人が経営する事務所に依頼すると費用を抑えられます。

企業には企業の強み（有名人の起用やロケ地の貸し切りなど）があり、個人には個人の強み（費用やスピード感）がありますので、作りたい映像によって依頼する先を検討するのが良いでしょう。

セルフで作るかプロに依頼するか

最近は動画編集ソフトやカメラを使って自分で映像制作するという方も増えています。
個人であってもプロに依頼すると数万～数十万の費用がかかるため、それなら自分で作った方が良いのでは？と考える方もいらっしゃることでしょう。

もちろん、それもひとつの手です。

ただ、実際に自分で映像制作にチャレンジしてみると、なかなか理想的な映像が作れないという壁にぶつかる可能性があります。
イメージしている映像が作れない、編集ソフトを使いこなせない、映像がブレて安定しない、などさまざまな悩みが出てくるはずです。

こういった「アマチュアの限界」を超えて、ハイクオリティな映像を決められた納期内で制作するのがプロの仕事です。

より的確に”伝え”、より魅力的に”魅せる”、そんな映像を制作したいという際には、是非プロの手腕を頼ってみてください。